こんにちは!かいりです!
今日は少し真面目な話をしようと思います。
私は大学院で修士になったのち、日立製作所でSE(システムエンジニア)として、3年働き、転職しました。
その中で私が何を考え、どういう行動をするに至ったかを話します。
俗に言う退職エントリーみたいなものですね。
情報系に進もうとしている新卒や、SEの方、社会人の方の参考になれば良いなと思います。
1. 私が日立製作所に入社した経緯
私は情報系学科の大学院を卒業したあと、日立製作所に入社しました。就活時は、プログラムなんてせずに、プロジェクトマネジメントしていたいと考えていたため、大手のSIerばかり受けていました。
一応説明しておくと、SIerとは、SystemIntegratorの略で、直訳すると、システムを統合する者です。実際の仕事は、業務用のシステムを作る仕事ですね。
大手だと、NTTdata,野村総研、日立製作所、IBMとかですね。
SIerランキングは調べれば出てくるので、興味ある方は調べてみてください。
大手のSIerばかり受けていた私ですが、NTTデータ、野村総研は落ちてしまい、日立製作所はインターンから参加していたこともあり、内定をいただきました。そのときは、そんなに深く考えずに大手だし、安定だろうと思い、入社を決めました。
2. 日立での3年間の仕事内容
日立に入ってから、まずは3ヶ月間の研修。ここでは、営業の方とも一緒になって、ITの基礎を学びました。データベース、ネットワーク、アルゴリズム、などなど・・・。
その後、2ヶ月程度、プログラム言語の研修を受け、その後7ヶ月のOJT研修。そこでは、実際に納品するシステムを題材に、設計書ができている段階から、プログラミングと単体テスト、総合テストを経験しました。
これで1年が終わり、2年目からは本配属です。
私が配属されたのは、官公庁向けのシステムを長年作ってきた本部でした。
その本部は、基盤チームとアプリチームとフロントチームで部署が分かれていましたが、私はアプリチームでした。
アプリチームの中でも、プロジェクトマネジメントに近いポジションだったため、この部署での2年間は、ほとんどプログラミングは書かずに、お客さんや、各社内関係者との調整がほとんどでした。
そのため、私は会議をまとめる能力や、コミュニケーション能力や、人脈は築けていったものの、技術力はあまり身に付いていきませんでした・・・。
3. 私が日立を退職した理由
私が日立を退職した理由は3つあります。
一番大きい理由が、技術力が身に付かないと思ったからです。
前述したように、日立での仕事は、技術がつくような仕事内容ではありませんでした。
また、携わっていたシステムは、日本に1つしかない特殊なシステムだったため、業務知識が他の会社で活かされることはありませんでした。
ただ、この理由には、前提となるものの説明が必要です。
なぜそんなに技術を身に付ける必要があるのか?
そうですね。この考え方は人それぞれだと思いますが、私みたいな気まぐれな人間がいつ会社を辞めたくなっても辞められるように技術を身に付けたかったんですよね。
技術さえあれば、どこでも働けるので、辞めたいと思ったら辞めて、また働きたくなったらその技術を使って働けばいい。
そういう状況になりたかったんですよね。
ずっと日立にいれば技術なんていらないのでは?
と思う方もいるとは思いますが、私にはそれが想像できなかったのです。これからずっと同じ会社で、同じシステムに携わっていく。それが楽しいことのようにはどうしても思えなかったのです。
あと1,2年は我慢できても、飽き性の私ですので、絶対にそのうちつまんなくなって転職する自信がありました。
というか、もうつまんなくなっていたのですが笑
そういうわけで、私は技術を身に付けたほうが良いと思っていたのです。
そして、技術が身に付かないなら、早いうちに転職したほうが良いという思いが日増しに強くなっていったのでした。
さて、次に2つ目の理由。
それは、楽しくないから!!
私が携わっていたシステムは、システムがでかすぎて、本当に一部分しか内容が理解できていませんでした。そのため、わからないことが多すぎて、自分の頭で解決することがなかなかできずに、人にきくことベースでしか考えることができませんでした。
それが楽しくなかったのかもしれません。
また、システム自体に興味が持てなかったのも、楽しくなかった理由の1つです。
システムのロジックの部分が難しすぎて、それだけで資格のテストになるような業務でした。
はじめは、私もやる気があったため、色々勉強しましたが、難しい!
何年以降に生まれた人は、この法律があるからどうとか、この条件に当てはまる人は、何%増しとか、色々めんどくさい!
最後に3つめの理由。
それは、残業が多すぎる!
私がいた部署は、日立の中でも一番残業が多いと言われている部署でした。36協定ができてからは、まだマシになりましたが、その前はひどいものでした。月に100時間残業する方もいました。
ちなみに日立は、2年目に論文を2本出さなければならなく、2年目は相当忙しいため、私も月に残業100時間越えを2度ほど体験しました。日立製作所を辞めたいと何度思ったことか。。。
こんなに残業ばっかしてないで、もっと趣味とか、遊びとか自分の時間欲しいよ!
ということで上記3つの理由から、私は転職しました。
4. 転職先
転職することを決意した私ですが、次にどこで働くか、私は迷いました。まず、転職理由の裏返しにもなりますが、技術が身に付くとこ、楽しそうなところ、残業が多くないところがいいなと思いました。
では、技術が身に付くとは、どのような技術が身に付けばいいのか?最終的にどういうエンジニアに私はなりたいのか?
まず、そこを考えることにしました。
ネットワークエンジニア、データベースエンジニア、ソフトウェアエンジニア、・・・それを総合的にみるプロジェクトマネージャー、俺はどれになりたいんだ?
プロジェクトマネージャーではない。それはまさに前職だ。
じゃあソフトウェアか?やっぱり花形はそこか?
けど、ソフトウェアだけわかっててもな・・・。なんだかんだ環境がないことには、システムは動かない。
ネットワークとかも技術者ってかんじでかっこいいけど、ちょっと地味なんだよな・・・。
やっぱり最強は何でもできるエンジニアか。
俗に言うフルスタックエンジニアか。
よし、決めた。それになろう。
こんなかんじでどんなエンジニアになりたいかは決まりました。
次に、ではどうすればそういうエンジニアになれるか。
そういうエンジニアを求めている会社に就職すればいい。
業種は何がいいか。規模がでかすぎると完全分業になってしまう。
とすれば、規模が小さいシステムがいいな。
そうなると、webとかいいのでは?
webは動きも早いから流行りの技術もたくさんあるだろうし。
よし、web寄りのとこにしよう。
こんなかんじでどんな会社に行きたいかは決まりました。
ただ、この観点だけでは、うまく会社を評価することができなかったので、観点表を作りました。
それが以下です。
大観点 | 中観点 | 小観点 | 評価基準 |
転職理由をカバーできるか | 技術が身につく | プログラムを書く | プログラムを書いている時間が多い |
携われるフェイズ | 全フェイズに携われるほうが良い。 | ||
案件の種類 | 一つの案件ではなく、色々な業界のものがあると良い。 | ||
webor業務システム | webシステム | ||
言語 | よく使われる言語 Java,PHP,perl,ruby,python等が良い。 | ||
開発様式 | アジャイルのほうが良い? | ||
フルスタックエンジニア目指せるか | 色々理解があったほうが良い | ||
案件のサイクル | 3か月や半年程度の早いほうが良い | ||
チーム人数 | 3人くらいのほうが頑張れる気がする。 | ||
新規・改修の割合 | 新規も改修も両方あってほしい。両方の経験を積みたい。 | ||
案件を選べるか | 色々な技術が身につくよう、選べたほうが良い | ||
主要ポジションは何歳か | 若いほうが良い | ||
独り立ちできるのはいつか | はやいほうが良い | ||
ワークライフバランス | 定時 | 9:30~18:00くらいが良い | |
通常労働時間 | 少ないほうが良い 7.5とかだとうれしい。 | ||
月平均残業 | 少ないほうが良い 30h以内は必須 | ||
フレックス | フレックスのほうが良い | ||
年間休日 | 多いほうが良い 125くらいはほしい(日立は129日) | ||
有給日数 | 20日程度ほしい(日立は25?) | ||
有給の取りやすさ | 取りやすいほうが良い。 | ||
プライム? | プライム案件のほうが良い。 | ||
常駐? | 常駐がないほうが良い | ||
入ってから活躍できるか | 社内の転職事情 | 転職入社人数 | 多いほうが良い |
転職の人で昇進してるか | 昇進してる人がいたほうが良い | ||
キャリア | 入ってからの流れ | 少しは研修してほしい | |
今後のキャリア | すぐに管理にまわされないで技術のことをしっかり学べるキャリアが良い | ||
続けられるか | 福利厚生 | 通勤費 | 全額必須 |
家賃補助 | あってほしい | ||
寮の有無 | あってほしい | ||
資格補助 | あってほしい | ||
研修 | あってほしい | ||
勤務地 | どこがいいかな。。。 | ||
持ち株 | あってほしい | ||
会社がつぶれないか | 会社の業績 | 近年伸びているとこ、かつ安定しているとこ | |
資本金 | 多いほうが安心する | ||
働いている人 | 定着率 | 高いほうが良い | |
人数 | 少なすぎなければ良い。50人以上くらい? | ||
平均年齢 | 高くなりすぎないほうが良い。35以下? | ||
概要 | |||
どんな転職? | プラスの転職理由がよい | ||
現実的な話 | 年収 | 500万以上はほしい | |
入社日 | 早めが良い |
面接時では、これが埋まるように質問し、後で見返すとだいたい優先順位はつけることができました。
こうして、私は無事5,6社から内定をいただき、2社間で悩んだ末、1社に決め、そこで働くことにしました。
5. 転職前と転職後の比較
現在、転職して半年が立とうとしています。そこで、転職前と、転職後でどう変わったか比べてみました。
観点 | 転職前 | 転職後 |
技術が身に付くか | 身に付かない | ある程度は身に付くが、 めっちゃ身に付くわけではない |
楽しいか | 楽しくない | ある程度楽しい |
残業 | 月40h程度 | 月20h程度 |
給料 | 年収640万 | 年収600万 |
まあ悪くはないですが、最高でもないってかんじですね。
ちょっと私自身後悔しているのが、会社選びを少し間違えてしまったことですね。
転職の際の面接は、面接を受ける側、つまり私達も盛って話しますが、採用側もかなり盛っています。
面接時には、とても親身だった方も、入社してしまえば、普通の人です。私のために色々してくれたりはしません。
私の会社は、常駐のような仕事スタイルが多いため、あまり自分で仕事を選べません。
プログラムバリバリやって、技術しっかり身に付けたいんですと面接では話したのにも関わらず、実際に働いている現場は、ごりごりってわけでもない。
たまにプログラム書くけど、正直自分の成長はあまり実感できていません。
そのため、今後私と同じく、技術を身に付けたくて転職する場合は、自社でサービスを持っているところに行ってくださいと声を大にして言いたいです。
自社でサービスを持っていると何が良いかというと、希望の職に就きやすくなるということです。
面接時にプログラムバリバリやりたいですと言って入れば、それに合った職が用意されるでしょう。
自社で開発をしているということは、社員がどんな仕事をしているかをしっかりと把握しているということです。
また、職の斡旋の融通もききます。
一方で、自社ではないところで働いていると、お客さんの都合で、やりたくない仕事もたくさんやらなければいけないことがあります。
そのため、自社でサービスを持っていて、自社で開発しているところに行くのがおすすめです!
こんなことを書いてたら悲しくなってきました。
日立製作所のSEから転職したこと自体には、後悔はないし、悪くない会社であることは間違いないけれど、もう少し良いところもあったのではないかと考えてしまいます。
むむむ・・・。転職とは難しいものですね。
きっとまたそのうち、転職すると思いますが、その日までのんびり楽しもうと思います。
では皆さん、良い会社員ライフを!
初めまして。
こういった記事にコメントを送ったことがなく、正しい挨拶でなければ申し訳ないです。
私も現在新卒三年目、日立製作所でSEをしております。同様にキャリアに悩み色々と調べている中でこの記事にたどり着きました。
もし宜しければ、色々と転職やキャリアについて考える上でのアドバイスなど頂けないでしょうか。メールアドレスを記載しておりますのでお時間ある際にご連絡頂ければ幸いです。